さて、しばらく前にサンプル入荷した、NORDEST Britango TR(トレイル)ですが、あれこれ仕様を変えながら乗り込んでみて、ようやくこのバイクが理解できてきたので、改めてご紹介。
で、いろいろ乗り込んでみてわかったのが、このBritango TR、部品の構成で性格が思い切り変わるのですよ。
まず、Britango TR、そもそもの設計が、フロント120㎜ストロークのXCバイクだったんです。そこから、トレイル用ということで発展して、フロントストロークは140㎜に、ヘッドアングルは66.5°と、独特のジオメトリーに変遷していったんです。
なので、特徴としては、ライディングポジションが、意外にもXCよりなんです。
エンデューロモデルのBardino2 と重ねてみると一目瞭然で、サスペンションストロークが短いのもありますが、ハンドルポジションが意外に低い。
そして、メーカーのステムの長さ指定が面白くて、60㎜くらいが指定長さなんです。最近のエンデューロバイクよりは長くて、XCバイクとほぼ同等かちょいと短いくらい。トップチューブも低く、スタンドオーバーも低いので、足つき性は相当よくできています。さらに・・・・
チェーンステー長が420と、かなり詰まっている。装着タイヤは、29X2.4ですが、もうこんなにパツンパツン(汗)。ということは、結構前乗りなバイクだということがわかります。
ヘッドアングルも、66.5°と、これまた結構攻めている角度(笑)。64.5°のBardino2と重ねても、これくらいしか差がありまありません。
そして、ここも面白いのが、Bardino2は、フォークオフセットが44㎜推奨だったのに対して、Britango TRは、44㎜でも51㎜でもOKなんです。
この、オフセットがどっちでもいいよ~というのがちょっと困りもの。何気に、オフセットでハンドリングは大きく変わるので、フレームの性格すらも変わって感じちゃうかもしれない。
おまけに、タイヤサイズも、27.5+でも、29でもOK。フロントフォークの推奨ストロークは、120~140㎜と幅が広いと、不確定要素満載(大汗)。
ならば、とりあえず全部試してみよー!!
ということで、フォークのオフセットとタイヤサイズを入れ替えながら、いろいろ乗り込んでみました。
で、おいら的に行き着いたのが、この仕様。
なんだか写真じゃよくわからんのですが、ざっとこんなスペック。
29インチ仕様(フロント2.5、リア2.3) FOX Factory 36 150㎜ストローク 51㎜オフセット
ストロークはあえて推奨より10㎜+。オフセットは、安定性よりもハンドリング重視で51㎜。この仕様だと、ハンドリングが非常によく、トレイルで機敏に動いてくれる半面、直進安定性はちょっと悪い。おまけに、Britango TRは、BBハイトがちょっと高めなので、バイクに安定して乗るには、ちょっとライダーのスキルが必要になります。
でも、タイトなトレイルをぐいぐい走って、障害物を乗り越えたりドロップを飛び降りたりというアクション系ライドには、この仕様は最高。フォークのストロークを140㎜にすると、さらにハンドリングはクイックになります。
で、29インチのまま、フォークを44㎜オフセットのものに交換すると、今度は直進安定性がぐっと増してきて、エンデューロバイク的な乗り味になってきます。高速でテクニカルなセクションに突っ込む際の安心感は、51㎜オフセットの時より3割くらい安心できる感じ(笑)。ただ、低速のスイッチバックになると、ハンドリングで曲がりにくくなり、変に体重移動させると、後ろが短くて前乗りなものだから、リアが簡単に浮いてくるんです(汗)。
逆に、バイクパークの常設コースなどでは、この仕様はある意味最強かも(汗)。
さらに、フォークを44㎜オフセットのまま、今度はタイヤを27.5X3.0のプラスサイズに変更すると、これが驚くほど乗りやすい(汗)。
プラスタイヤの方が、外径がちょっと小さいこともあって、BBハイトが下がり、全体的に安定してくるのと、幅広トレッドの安定感とこのフレームの相性がものすごくいいように思えます。この仕様なら、はっきり言って、初心者がスキルを磨くのに最高なバイクだと思います。
要は、1台で、ライダーのスキルと用途に合わせて、かなり幅広くセッティングできる、本当の意味でのオールマウンテンバイクという強引な結論に(苦笑)。でも、こんなフレームが9万9890円でーす。このクォリティなら、かなり安いと思うんですけど、いかがでしょう??
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