マレットとかMIXという言葉が急に脚光を浴びたのは、DHレースのレギュレーション変更からですね。
前後、違う外径の車輪を使っても良い!とレギュレーション変更に伴い、フロント29インチ、リア27.5インチのDHバイクがドドドッ!と登場してきました。
YETIのダウンヒルプロジェクトバイクもそんな1台。
で、このMIXホイール仕様、いったい何がメリットなのか??という話。これ、聞く人みんな、言うことが微妙に違う(滝汗)
そんな中ですね、CANYONのサイトに、MIXホイール(マレット仕様)は、なにが良くて悪いのかというページがあるんですよ。
アドレス貼り付けておくので、興味のある方はぜひ。
ただ、やっぱりこれを読んでもしっくりこない(爆)というか、基本、レース目線での記事なので、参考になるところと参考にならんところがあるんですよね(大笑)
というか、結局のところ、MIXホイール仕様って、どう使うかでとても良かったり、そうでもなかったりすると思うんです。
なので、当店的に、MIXホイール仕様ってどうとらえているのかを、細かい面倒で難しい話を全部すっとばして、テキトーに整理したいと思います(笑)
ただ、やっぱりこれを読んでもしっくりこない(爆)というか、基本、レース目線での記事なので、参考になるところと参考にならんところがあるんですよね(大笑)
というか、結局のところ、MIXホイール仕様って、どう使うかでとても良かったり、そうでもなかったりすると思うんです。
なので、当店的に、MIXホイール仕様ってどうとらえているのかを、細かい面倒で難しい話を全部すっとばして、テキトーに整理したいと思います(笑)
また、この話で想定している走行条件は、パークかトレイル。レース的な走りは想定していませーん(それを言いだしたら、また話がややこしくなる・汗)
MIXホイールバイクは、ケツが安心!!
はい??と思う前に、まずはこの写真から・・・
ちなみにこの写真は、前後29インチバイク。
ケツとタイヤが近いでしょ・・・
もし、ケツがタイヤに当たったら、巻き込まれて、股間が・・・・(白目)
ダウンヒルレースとか、フリーライドのように、アクションが大きな走りの場合、お尻とタイヤのクリアランスが大きくなるのはかなりのメリットなんです。とくに、身長が高くない人には効果が絶大。
当店アンバサダーのカナちゃんは、165㎝あるので、まぁ女子としては大きいほうなんですが、MIXホイールバイクで飛ぶとこれだけお尻とタイヤの間が空いています。
174㎝弱のおいら(遊び人)でも、MIXホイールバイクの場合、これだけお尻とタイヤのクリアランスがある。
もちろん、前後27.5インチバイクだったら、あまりお尻とタイヤのクリアランスは考えなくていいんですけれど、29インチになった瞬間に、本当にお尻がタイヤに当たるんですよ。その理由が・・・・
26インチと27.5インチは、直径の差が25㎜くらいなのに、27.5インチと29インチは、その差が40㎜近いんです。
これだけ大きくなると、それだけ障害物の乗りあげ性能が良くなるので、かなり走りやすくなりますが、27.5インチのつもりで走ると、間違いなくお尻をブリブリとタイヤにこすりつけることになります(汗)
MIXホイールバイクは、ケツが流れる!!!
ケツはケツでも、バイクのテールのことね(汗)
当店のMIXホイールトレイルバイクのLost Ridersをテスト中のカナヲ先生。まぁ、ケツが流れること流れること。
リアホイールが小さいと、内輪差によって、リアホイールが内側を通ろうとするんですね。結果として、リアタイヤのサイドが路面に刺さりやすくなり、同時に路面に対するコンタクトアングル(傾き具合)が寝てくるので、グイッと曲がって来る。そしてスピードが上がってくると、タイヤのグリップ限界が早めにくるので、リアが流れ出すという訳。
さらに、Lost Ridersは、ショートホイールベースのMIXホイール仕様という、ちょっと特殊なバイク。
なんでこうなったかというと・・・
ショートホイールベースならではの振り回しやすさと、ショートホイールベースなのにロングに匹敵する安定性の両立
だったんです。
前後29インチというのは、やっぱり前後のグリップ領域が高いので、グリップコーナーリングが速い。
XCレース中の一コマですが、結構乱暴なライン取りでも、ちゃんと踏ん張ってくれるのが、前後29インチの最大のメリットと言っても過言じゃないんです。
なので、XCレースやエンデューロレースでは、ちょっとミスってもカバーしてくれる前後29インチがふつうに採用されるんですね。
でも、その前後29インチを振り回すように走らせるのは、実はなかなかスキルが必要なことで・・・・
動画の切り抜きなので、ちょっとよくワカラナイかもしれませんが、29インチバイクで、中速域でカッティーズをしているところです。
なかなかテールがブレイクしないので、思い切りフロント荷重にして、わざとテールを滑らせているんですね。
でも、MIXホイールバイクはここまで頑張らなくても、テールが流れてくれるので、スキルアップにも有効ですし、これがコントロールできるようになると、タイトコーナーが本当に楽しくなります(笑)
スモールライダーはMIXホイールに乗れ!!
ずいぶん乱暴な言い方やなぁ・・・でもこれもちゃんと理由ありなんです。
前に当店で試作した、スモールライダー用のフルサスは、MIXホイール前提の設計でした。その理由が、この写真。
スモールライダーはサドルを目いっぱい上げても、ハンドル位置の方がはるかに高い!!
サドルは、物理的にフレームを小さくすれば、下げられるだけ下げられるのですが、ハンドル位置はそうはいきません。タイヤ外径もあるし、サスペンションもあるし・・・なので、スモールライダーの乗車ポジションは、ホイールを前後24インチにでもしない限り、常に後方荷重気味なんです。
後方荷重ということは、前輪に荷重をかけにくいので、しっかりフロントを押さえつけてグリップさせる力が不足気味になります。でも、フロントにあえて29インチタイヤを装着することで、大径タイヤのグリップ力で、不足している押さえつける力を、ある程度はカバーできるんですね。
でも、デメリットもあるのよ~~!!!
当店が考える、MIXホイールの最大のデメリットは、ヒルクライムです。
こんな感じの、障害物が多めの急なヒルクライムだと、外径の大きな前輪が通過できても、後輪が引っかかって止まってしまうという状況が頻発するんです(汗)
さらに、非常にテクニカルな、スローな下りも、実はMIXホイールバイクは苦手。
やはりタイヤ外径のおかげで、フロントが通過しても、リアがひっかかるということが起こります。
ある程度速度をのせて、リズミカルに降りてこれるのであれば、フロントさえ通過してしまえばあとはどうにかなるというのもあるのですが、トライアル的なスローな速度で降りてきたりすると、時々不意打ちを喰らうことも・・・(汗)
でも結局は慣れとスキルなんですけれどね!!(大笑)
ただ、可変ジオメトリーのバイクなどで1台で、前後29インチと、MIXホイール仕様を運用、または前後27.5インチと、MIXホイール仕様を運用する場合なんですけどね・・・
最近は、MIXホイール仕様に合わせて、ジオメトリーを変更できるバイクも多くなってきたのですが、1つ注意しなければならないのが
前後29インチ(または27.5インチ)とMIXホイール仕様は、まったくの別物!
前後29インチ(または27.5インチ)とMIXホイール仕様は、まったくの別物!
ということ。
可変ジオメトリーとは言えど、タイヤ外径が変われば、当然微妙なジオメトリーも変わってきます。そして、前後のタイヤ外径が違うということは、ある意味そこにアンバランスさが生じて、そこを詰めていかないと、単に乗りにくいバイクになっちゃうんです。
当店的には、前後が同じ大きさの場合、使用するタイヤは前後共に同じが乗りやすいと思います(一般ライダーの場合・乗れるライダーやレーススピードのライダーは当然違ってきますよ)。でも、これがMIXホイールになると、フロントタイヤより、リアタイヤのグリップが明らかに低いので、テールが流れやすくなるどころか、テールが流れちゃってコントロールが難しくなる可能性もあります。
そのため、一般ライダーのMIXホイール仕様の場合は、フロントタイヤよりもリアタイヤをちょっと太くしてグリップ力を稼いだり、リアにハイグリップタイヤを装着したりして、できるだけバランスをとるようにしています。
そのため、一般ライダーのMIXホイール仕様の場合は、フロントタイヤよりもリアタイヤをちょっと太くしてグリップ力を稼いだり、リアにハイグリップタイヤを装着したりして、できるだけバランスをとるようにしています。
つまりですね・・・・
MIXホイール仕様にするには、MIXホイールは前後でそろえる!!
要するに、リアホイールだけとか、フロントホイールだけとかいう、横着はいい結果を生まないということです(笑)
そりゃ、専用設計フレームでMIXホイールに乗ることに越したことはないのですが、変なハナシ、専用設計じゃないフレームに、テキトーにMIXホイール仕様にしたら、実は乗りやすかったなんていうことが起こりうるのも、MTBのオモシロイ話(笑)
MIXホイールについては、どんなバイクでも、タイヤ外径の差からジオメトリーにどんな変化が出るのかをざっくり計算して、サスペンションストロークの変更などで、各ライダーの適正値に近づけることもある程度は可能ですから、どんどんご相談ください~~
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