令和になったので、基本に戻って・・・・

なんだか、令和になるのって、そんなに大騒ぎすることなのかいなと、冷めた目で仕事をしているおいらですが(苦笑)

あ、ブログ、すげー久しぶりっすね(汗)いや~、忙しくて忙しくてそれどころじゃございませんでした。

で、久しぶりのブログですが、せっかくの改元なので、おいらの原点で、いまだに一番稼働率が高い、お気に入りのトレイルバイクを紹介したいと思います。

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オオタケ トレイルヘッド2 というハードテールです。なんだかクラシックなバイクでしょう?

いまどき、オーバーサイズのヘッドなんて、無いし!!

オオタケって、どこのブランドよ?という人もいると思うんですが・・・・

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神奈川県は秦野市にある、マウンテンバイクショップオオタケのオーナー、大竹さんのこと。

もともとは、シマノレーシングの一員で、マウンテンバイクの黎明期に、部品の開発に携わりつつ、自分もレースをガンガンやっていたレジェンドなお方。この人がいなかったら、XTRも生まれなかったし、SPDも生まれなかったと言っても過言じゃない人ですね。

そんなレジェンドが、シマノを退社後、マウンテンバイクショップを始めて、自分のフレームをプロデュースしたのですが、このトレイルヘッドは、そんなシリーズ品の中の最終モデル。

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1991年からですから、平成3年創業。まさに、平成とともに熟成されてきた、スチールフレームなんです。

トレイルヘッド2は、クロモリフレームの名職人、東洋フレームにて作られ、パイプもカイセイの特注品というこだわり様。
ただ、このフレームに行きつくまでに、大竹さんがテストしたフレームは数知れず。そして行き着いたのが、気持ちヘッドアングルが寝ていて、しなやかで、フロントサスもちょっとロングストロークなものを使える、下りが楽しいトレイルバイクというコンセプトでした。

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かく言うおいら、高校のころに、店を出したばかりの大竹さんのところに遊びに行ったんです。

当時、ストレートフォークのDIAMONDBACKで、登山道などを走りまくっていたおいら、きっとちょっと天狗で、生意気だったんでしょうね(爆)すぐに大竹さんに、山を走りに行こうよと誘われて、神奈川の山々へ連れて行ってもらったのですが・・・・

長いアプローチの登りでは、「すごいじゃん、脚力あるじゃん!」なんておだてられつつ、トレイルの入り口(トレイルヘッド)に到着し、「じゃ、行こう!」と言われてスタートした直後、本当に直後!一瞬で、大竹さんが消えたんです(笑)

ハンドル幅くらいしかないシングルトラックを、びっくりするような速度で突っ走る姿をみて、本当に仰天(大汗)。それでもなんとかくらいついてやろうと、無謀にも追走しましたが、まぁ、ハンドルを飛び越えて前転したり、リムがポテトチップスになったりと、そりゃ散々なあり様(大笑)

それも当時は、サスペンションなんかないですからね。フルリジッド、カンチブレーキ、ペダルはトウクリップとストラップ(爆)。でも、まさに、おいらのMTBの原点は、そんなバイクからでした。

その後、マウンテンバイクのレースにどっぷりとはまり、全米を転戦する青春をおくることになったわけですが、それから年月が流れ、40歳を過ぎたころ、またおいらをMTBの世界に引き戻すきっかけになったのが、このトレイルヘッド2なんです。

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いまだに、大竹さんもバリバリの現役ライダーなんですが、このバイクに乗っている人は、やはりマウンテンバイク黎明期のレジェンドのような人が多く、一緒に走った日には、エライことに(苦笑)。

でも、一人でどこか山を散策するのには、本当にいいバイクで、オンロードも登りも下りも、自分のペースで徘徊するには最高なんです。

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その乗り味は、かたくもなく、やわらかくもなくという、絶妙な乗り心地。フラットダートで飛ばしても、微振動はうまく吸収してくれるし、飛んだり跳ねたりもうまくいけちゃう。もちろん、本格的な下りになれば、フルサスバイクにはかなわないし、クロスカントリーレース的な走りには、最新鋭の29インチバイクにはかないません。

でも、登りも下りも舗装路もダートもガレ場も、とりあえず行けちゃう(笑)。それも、なんとか行けちゃうんじゃなくて、そこそこ行けてしまう。
このバイクを所有しながら、ほかのハードテールにも乗っていたこともあるのですが、やっぱりハードテールだとこのバイクに戻ってきちゃう。ヘッドはオーバーサイズだし、エンドは135mmだし、そもそも26インチ車両だったしと、旧規格オンパレードなんですが、この独特の乗り心地と取り回しは、うまく言えないのですが、結局ここに戻ってきちゃうわけです。

それでも、最初は26インチだったトレイルヘッド2も、時代の流れに合わせて、ちょっとづついじってきました。一番大きな変更点が、27.5インチへの大径化。

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そもそも、泥の中などの使用を想定して、クリアランスがかなり広めに作られていることが功を奏して、27.5X2.4サイズくらいまでならなんとか装着できてしまうんです。
フォークこそは、ちょっとワンオフじみたものになってしまいましたが(FOX32ファクトリーのオーバーサイズコラムで、タラスで、130-150mmストローク可変式・笑)、面白いのは、27.5にしても、とりあえずのフィーリングはなにも変わらない。

普通に乗れるし、安定しているし、タイトコーナーでの取り回しも十分。それでいながら、シングルトラックで60キロ近い速度を出しても、安定している不思議さがあるんですね。

で、これをなんとかカーボンフレームで再現できないかと、ずいぶんいろいろ作ったのですが、やっぱりこの乗り味はクロモリフレームでないと出せない。でも、だからといって、最近のクロモリフレームのように、太いパイプをつかったがっちりしたフレームだと、やはりこの乗り味は絶対に出ない。

結局、剛性とか強度とかジオメトリーとか、どんどん進化していっているんだけれど、この10年近く前のモデルのほうが、扱いやすいシチュエーションがすごく多いんです。そこに気づいたときに、実は、流行のジオメトリーとか構造って、ちょっととんがりすぎていて、オールラウンドじゃないのかも・・・というポイントに行きつきました。

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いまのマウンテンバイクは、本当に進化していて、おいらがマウンテンバイクを始めたころから変わっていないのは、きっとこのハンドル周りの構造だけ(爆)
フレームの素材がいろいろ出ているのはもちろんのこと、その形状でさえ、パイプを変形させる技術により、こういうストレートパイプのフロントトライアングルを持っているバイクは、ほぼ絶滅。ブレーキが強力になったから、フレームがそれに耐えられるようにという理由もあるんですが、でも、トレイルヘッド2にはこんなごついブレーキを使っていて、非常に具合がいい。

フレームというのはそもそも、力を受け止めるものではなくて、受け流すものなんですよね。それをちゃんと理解して作れば、こんな華奢な普通のクロモリフレームでも、自在に振り回せるバイクが作れるということなんでしょう。

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駆動系は、最初フロントトリプルで、その後フロントダブルに。そしてまたフロントトリプルに戻りました(笑)。それも、まず見ない、電動フロントトリプル(大笑)

いくら、リアスプロケットがワイドになっても、本当にオールラウンドに走るのなら、フロント多段ギアって、あったほうがいいとおいらは思うんです。フルサスフレームなんかは、サスペンションの制約があるので、フロントシングルになってしまうことも多々ありますが(当店のオリジナルフルサスもそう)、ハードテールならフロントダブルやトリプルがあってもいいと思うんです。でも、結局フロントシングルが主軸になると、フレームのつくりも、フロントシングルで走れる状況のみを考えた構造になっちゃうんですね。

でも、やっぱりフロント多段ギアがある走りというのは、気分的に楽であり、じっさい、細かいギアステップが実現するので走りやすい。それをいつでも再認識できるように、このトレイルヘッド2はフロントトリプルをいまだに使っています(笑)

とまぁ、うちのオリジナルフレームを企画するときのヒントは、ほとんどがこのトレイルヘッド2から来ています。特に、ジオメトリーについては、ついつい流行に流されて、ながーいホイールベースのバイクを作りそうになるんですが(笑)、こいつに乗ってちょっと山を走ると、別にホイールベースだけじゃないんだな!と、いつも納得できます(大笑)。

まぁ、そのマニアックさ加減から、ちょっと万人向けのフレームではないですし、今はあまり流通していない(でも、ご本尊のお店には在庫はすこしある!)んですが、興味があるなら、おいらがこれに乗っているときに声をかけてみてください。ちょっと乗っただけで、結構新鮮なんですよ。

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というわけで、令和になっても、当店は独自路線のまま(大笑)。このトレイルヘッド2のような、優秀なオールラウンドマウンテンバイクを企画しつつ、トレイルサモハンのような、ちょっと不良なコンセプトのバイクもどんどん企画していきまーす(笑)



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